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工事進行基準と経営事項審査

工事進行基準の概要

  • 工事進行基準とは
    • 「工事進行基準」とは、工事契約に関して、工事収益総額、工事原価総額及び決算日における工事進捗度を合理的に見積り、これに応じて当期の工事収益及び工事原価を認識
      する方法をいう。(基準6(3))
  • 工事進行基準適用の時期について
    • 平成21 年4 月1 日以後開始する事業年度から適用する。(基準23)

工事進行基準を採用するにあたりY評点に与える影響

  記号 経営状況分析の
指標
  下段は計算式 
影響
負債抵抗力指標 Y1
純支払利息比率
進捗度に応じて売上高(完成工事高)、売上原価(完成工事原価)を完成基準より前倒しで計上するため、売上高が増大する。分母の増大によりこの指標の値は下がり好転することとなる。
(支払利息-受取利息配当金)/
売上高
Y2
負債回転期間
上記同様売上高の増大により回転期間は縮小し好転することとなる。
(流動負債+固定負債)/
売上高÷12)
収益性・効率性指標 Y3
総資本売上総利益率
進捗度に応じて未成工事支出金を完成工事原価に、未成工事受入金を完成工事高に振り返るため、総資本の額は下がることとなる。分母が縮小することにより指標の値は上がり好転することとなる。
売上総利益/総資本
※総資本は2期平均
Y4
売上高経常利益率 
上記同様売上高は増大し、指標としては悪化するように思われるがあわせて経常利益も増大すれば一概に好転・悪化のどちらともいえない。しかし、進行基準採用により総利益が増大すれば販売費・一般管理費は進行基準採用による影響が少ないことから営業利益・経常利益とも好転するものと考えられる。
経常利益/売上高
財務健全性指標 Y5
自己資本対固定資産比率
進行基準により利益計上が前倒しになれば自己資本額が増大する。分子の増大によりこの指標の値は下がり好転することとなる。
自己資本/固定資産
※固定比率の逆数
Y6
自己資本比率
上述の通り、自己資本の増大、総資本の縮小によりこの指標の値は上がり好転することとなる。
自己資本総資本
絶対的力量指標 Y7
営業キャッシュフロー (絶対額)
営業キャッシュフローは次の式で計算される。
営業キャッシュフロー=経常利益+減価償却費±引当金増減額-法人税等±売上債権増減額±仕入債務増減額±棚卸資産増減額±未成工事受入金増減額

経常利益は増加、売上債権は増加、棚卸資産は減少、未成工事受入金は減少となるため一概に営業キャッシュフローの好転・悪化は言えないが、一般的に工事進行基準では売上計上するものの債権回収ができないことからキャッシュフローとしてはマイナス要因の方が大きいと考えられる。
営業キャッシュ・フロー/1億
※営業キャッシュフローは2期平均
Y8
利益剰余金  (絶対額)
進行基準により利益計上が前倒しになれば利益剰余金が増大する。この指標の値は上がり好転することとなる。
利益剰余金/1億

毎年影響があるか?

工事進行基準による売上・原価計上を開始した年度のみの一過性現象である。しかしながら大規模工事の完成の有無等で上下していた経営事項審査の評点のバラツキは抑えられ、毎年安定した評点になると考えられる。

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