経営事項審査に関する質問をお寄せください
ここでは経営事項審査に関してよく聞かれる質問とその回答を掲載しております。質問は随時募集中ですのでお問い合わせ画面よりお寄せください。
【注意】ここに掲載されている情報は運営者が調査したもの、または運営者の考え、感想です。事実と異なる場合がありますので制度の仕組みなどにつきましては関係機関にお問い合わせください。
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経営事項審査の審査項目は経営規模(X)、経営状況(Y)、技術力(Z)、その他社会性等(W)の4つに分けられています。それぞれの項目の内訳は以下の通りです。
| 審査項目 | |
|---|---|
| 経営規模(X) ※詳しくはX1、X2のページに記載 |
工事種類別年間平均完成工事高 自己資本額 EBITDA(利払前税引前償却前利益) |
| 経営状況(Y) | 純支払利息率 負債回転期間 総資本売上総利益率 売上高経常利益率 自己資本対固定資産比率 自己資本比率 営業キャッシュフロー 利益剰余金 |
| 技術力(Z) | 建設業種類別技術職員数 元請完成工事高 |
| その他社会性等(W) | 労働福祉の状況 建設業の営業年数 防災協定締結の有無 法令順守の状況 建設業の経理の状況 研究開発の状況 |
可能です。こうした計上処理を「積み上げ」といいます。建築に関する専門工事を建築一式に、又は土木に関する専門工事を土木一式に積み上げることが可能です。また、ある専門工事を別の専門工事に積み上げることも可能です。
注意点としては3点あります。
1点目 積み上げは元となる専門工事で売り上げた完成工事高の全額になります。一部分だけを積み上げることはできません。そのため、元となる専門工事の完成工事高は0となります。さらに元となる専門工事での経営事項審査での申請はできなくなります。
2点目 積み上げ可能な工種については許可行政庁によって異なる場合があります。知事許可は都道府県の関連部課、大臣許可の場合は地方整備局の関連部課に問い合わせてください。
3点目 積み上げをして経営事項審査を申請した後で、後日積み上げをしない状態で再申請することはできません。また、申請したあとで後日積み上げを行うこともできなせんので、慎重に検討が必要になります。
以下の表はある都道府県で紹介されている積み上げ可能な工種の対応表です。
| 積み上げ先の一式工事 | 積み上げることができる専門工事 | ||
|---|---|---|---|
| 土木一式工事 | とび・土工・コンクリート工事(土木に関する工事に限る) | ||
| 石工事 | |||
| 鋼構造物工事(土木に関する工事に限る) | |||
| ほ装工事 | |||
| しゅんせつ工事 | |||
| 水道施設工事 | |||
| 建築工事一式 | 大工工事 | ||
| 左官工事 | |||
| とび・土工・コンクリート工事(建築に関する工事に限る) | |||
| 屋根工事 | |||
| 電気工事(建築に関する工事に限る) | |||
| 管工事(建築に関する工事に限る) | |||
| タイル・れんが・ブロック工事 | |||
| 鋼構造物工事(建築に関する工事に限る) | |||
| 鉄筋工事(建築に関する工事に限る) | |||
| 板金工事 | |||
| ガラス工事 | |||
| 塗装工事(建築に関する工事に限る) | |||
| 防水工事 | |||
| 内装仕上工事 | |||
| 熱絶縁工事 | |||
| 建具工事 | |||
| 積み上げ先の専門工事 | 積み上げることができる他の専門工事 | ||
| とび・土工・コンクリート工事 | 石工事 | ||
| タイル・れんが・ブロック工事 | |||
| 石工事 | とび・土工・コンクリート工事 | ||
| 屋根工事 | 板金工事 | ||
| 電気工事 | 電気通信工事 | ||
| 消防施設工事 | |||
| 管工事 | 熱絶縁工事 | ||
| 水道施設工事 | |||
| 消防施設工事 | |||
| タイル・れんが・ブロック工事 | とび・土工・コンクリート工事 | ||
| 鋼構造物工事 | 鉄筋工事 | ||
| 鉄筋工事 | 鋼構造物工事 | ||
| 板金工事 | 屋根工事 | ||
| ガラス工事 | 建具工事 | ||
| 内装仕上工事 | 建具工事 | ||
| 熱絶縁工事 | 管工事 | ||
| 電気通信工事 | 電気工事 | ||
| 建具工事 | 内装仕上工事 | ||
| ガラス工事 | |||
| 水道施設工事 | 管工事 | ||
| 消防施設工事 | 電気工事 | ||
| 管工事 | |||
EBITDAとは利払前税引前償却前利益と訳され、損益計算書の当期利益から税額、支払利息額、及び減価償却費を除いた金額ということになりますが、経営事項審査では簡略的に営業利益と減価償却費の和として計算されます。そのため設備投資による減価償却費負担が増加して利益が減ったとしてもEBITDAの値には影響がありません。
減価償却費は通常、販売費及び一般管理費という分類で損益計算書に計上されていますが、建設工事に利用する重機などの減価償却費は完成工事原価に算入されている場合もあります。その場合は完成工事原価内訳書を確認して減価償却費項目を加算するように注意してください。
自己資本は貸借対照表の純資産の部(表の右下)の総額を表します。決算書の読み方を解説する本などによっては資本金のことを自己資本として説明しているものが見られますので混同しないようにしてください。
純資産の部の項目で代表的なものは資本金と利益剰余金です。利益剰余金は過去に得た利益のうち、配当などで社外流出したものを除き社内に残った利益ということができます。自己資本を増加させるには資本金を増やすか利益を出し社外流出を抑えるという対策が考えられます。後者はともかくとして前者はいわゆる「増資」ということになります。資本金額が変わるため登記の変更など手間がかかります。しかし、例えば経営者の個人的な資金を会社に貸し付けている場合(貸借対照表には長期借入金などで計上されている)であって、回収の見込みが少ない場合には思い切って長期借入金分を資本金に組み込むことを検討することをおすすめします。いわゆるDES(デットエクイティスワップ)です。借入金が減少して資本金が増えるため、自己資本比率(Y評点の財務指標)も向上し金融機関からの評価もよくなります。
ただし、DESにより資本金が増加することで中小企業として定義されている資本金額を超えてしまい、様々な支援施策が利用できなくなるケースがあるため注意が必要です。
Y評点の8指標のうち、固定資産の額が算出式に必要なものは自己資本対固定資産比率で算出式は自己資本/固定資産となっています。すなわち、固定資産の額が少なければより自己資本対固定資産比率は向上することになります。
遊休土地や使わなくなった重機などは売却・除却することで固定資産を圧縮することができ、自己資本対固定資産比率の向上が見込めます。
また、固定資産が圧縮されると流動資産との合計である総資本も圧縮されることになり、総資本売上総利益率、自己資本比率の2指標も向上します。
さらに売却により得られたキャッシュを借入金の返済にまわすことができれば支払い利息の低下により純支払利息比率が向上し、さらに経常利益が向上しますので売上高経常利益率の向上にもつながります。また負債総額の圧縮により負債回転期間も向上します。
ただし、売却による売却損、除却による除却損が発生する場合は注意が必要です。Y評点の指標で利益に関する指標は総資本売上総利益率、売上高経常利益率の2つであり、売却損、除却損を特別損失として処理すれば影響はありません。しかし当期利益が赤字となれば金融機関からの評価が下がり資金繰りに影響を与える可能性があります。
工事など本業で得られた収入から協力会社などに支払った支出を差し引いたものです。利益と異なるところは現金や預金の増減をベースに考えるところにあります。従来、経営の管理するポイントとしては売上高(完成工事高)、利益、キャッシュフローと変遷してきました。売上高重視のときは工事をしていればそれだけで儲かっていた時代で高度経済成長期やバブル景気の頃に見られました。そうした時代の成功体験が足かせとなって今でもそうした考え方を持っている経営者が少なくありません。しかし施主や元請からの価格交渉が厳しくなってくると決算時期になって赤字が判明するといったお粗末な経営を行っている建設会社が多く見られるようになりました。そこで売上とともに原価もあわせて管理して利益を出すための経営が重要視されるようになりました。
しかしながら、利益を出しているのに倒産する会社(いわゆる黒字倒産)が後を絶ちません。それは利益が出ているのに現金が足りないという現象が原因です。理由の1つとしては売上の回収よりも外注や資材の支払が先に来るといういわゆる資金の立替が発生していることにあります。工期が長く回収までの基幹が長い建設業にあたってはなお更のことです。そのため利益ももちろんですが、運転資金が正しく回転しているかを管理する必要性が出てきたため営業キャッシュフローという指標が重要視されるようになりました。
これは工事によって現金がきちんと手元に残っているかを表すものです。求め方は経常利益+減価償却費±引当金増減額-法人税等±売上債権増減額±仕入債務増減額±棚卸資産増減額±未成工事受入金増減と少々複雑ですがこの指標を見ながら意思決定することでキャッシュフロー経営へとつながっていきます。
※計算式上の±について、売上債権、棚卸資産は増加するとキャッシュはマイナスです。減価償却費、引当金、仕入債務、未成工事受入金は増加するとキャッシュはプラスへと変化します。
旧制度で認定された基幹技能者はそのままでは加点対象になりません。加点を希望する場合は特例講習を受講しなければなりません。全職種が対象の共通講習4時間と各職種独自の講習30分以上で構成されます。2012年度まで実施できることになっています。
公認会計士、公認会計士補、税理士、建設業経理士1級の有資格者がチェックリストに基づいて行う自主監査を行うと2点加点されます。中小企業では社内に公認会計士や税理士がいるケースは稀だと推測されますので、まずは建設業経理士1級の有資格者育成または確保が大切になってきます。また、チェックリストについては「建設業の経理が適正に行われたことに係る確認項目」が国土交通省のホームページに掲載されていますので、概ねここに掲載されている確認項目をチェックすることで対応できると考えます。
W評点で加点対象となっている退職一時金制度ですが、その加点対象となるにはいくつかの方法があります。
注意:就業規則による方法の場合、10人以上の従業員がいる場合、労働基準監督署に届出が必要にあります。
注意:建退共に加入の場合は別の加点項目がありますが、建退共の加入者があわせて中退共などの加入者になることはできません。そのため現場担当者は建退共、営業担当者は中退共への加入とする場合が多いようです。
経営事項審査を企業集団として受けることができます。
これは上場企業でなくても会計監査人設置会社であり、その他の要件を満たせば企業集団として認められます。
その効果としては
Y(経営状況)を表す8つの財務指標が「連結財務諸表」での評価になるため、向上が期待できます。
昔の経営事項審査の財務指標は比率指標ばかりでしたので連結財務諸表でも
連結対象企業の財務状況が悪ければ逆効果もありましたが、平成20年度の改正で営業
キャッシュフローや利益剰余金といった比率ではなく金額評価の項目がありますので連結されることによりY評点の向上が期待できます。条件としては以下の通りです。
以下の要件を満たす親会社及び連結子会社からなる企業集団であること。
1.親会社が会計監査人を設置し、会計監査を受けていること
2.企業集団に含まれる連結子会社は以下の基準により判断
a.親会社が有価証券報告書提出会社である場合には、実質支配基準
b.親会社が有価証券報告書提出会社以外の場合には、形式基準(親会社が議決権の過半数を有していること)
c.ただし、以下に該当する連結子会社は対象外。
i)売上高が企業集団全体の売上高の一定割合(5%)未満
ii)単体評価による評点が連結評価による評点に比べ一定割合(2/3)未満
結論からいいますと清掃業子会社の財務状況がよければ効果があります。ただし連結する(清掃業の企業含む)ことによって評点が極端に上昇する子会社は
企業集団での評価対象となりません。
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